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第二十話 種村 崚佑

ผู้เขียน: 柳アトム
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-08-20 03:25:10
 崚佑ゆうすけさんは、それから一日一回、日によっては午前と午後の二回も私のもとにやってくるようになった。

 私たちは、私のお腹の経過についてや、何気ない話を短時間だがやり取りするようになった。

「昨日、納豆は食べた?」

「はい。崚佑さんに言われた通り、ちゃんと夕飯にいただきました」

「納豆は葉酸も多く含まれているから妊婦さんにおすすめ。血液サラサラ効果もあって美容にもいい。朝食メニューのイメージがあるけど、納豆の効果は長く続くから夜に食べた方が寝ている間も効果が持続して効果的」

 そう解説しつつ、崚佑さんはメモ帳を取り出すと、そこに何かを書き込んだ。

 崚佑さんは几帳面で、こまめにメモを取るが、私はそのメモの表紙に「大和田 充希おおわだ みつき」と私の名前が書かれていることが気になった。

 わざわざ、私専用のメモを用意するなんて……。

 少し嬉しい反面、過分に気にかけてもらっていることに対する「過保護感」もあって、若干だが居心地が悪かった。

みどりさんも納豆を食べた?」

「あ、はい。母が家に居るときは、夕食を一緒に食べると約束しているので、同じメニューをいただいています」

「碧さんは忙しそうだから血液はサラサラの方がいい。夕飯に納豆を食べたなら安心」

 崚佑さんは、またメモ帳にペンを走らせる。

 そうしながら「……碧さんって家にいるときは何してるの?」とさり気なく私に尋ねた。

 私は家にいる時の母の様子を思い返す。

「タブレットで動画を観たり、小説を読んでいる事が多いです」

「そうなんだ」

「でも、すぐに寝ちゃいますけど」

 しっかり者のイメージの母のだらしない部分を暴露して、私と崚佑さんは笑い合った。

 私は崚佑さんと出会った当初、崚佑さんが頻繁に私のもとに来る事に戸惑いがあった。

 まだ慣れていないというか、詳しく知らない相手なので、少なからず警戒心があったのだ。

 幸恵さちえが崚佑さんのことを「愛が重いタイプ」と言っていたので、気に入られると付きまとわられるのではないかという心配もあった。

 だが今はこうして笑顔になれることもあり、崚佑さんの訪問は業務のちょっとした息抜きにもなって重宝していた。

 何より崚佑さんは本当に気遣いができる人で、私のお腹の様子、日々の生活、精神状態の微妙な変化に敏感で、色々
柳アトム

------ 【登場人物】 ------ ▼杵島 充希(きじま みつき)/旧姓:大和田 充希  宗司と三年という期間限定の偽装結婚をするが双子を妊娠。  これを機に、偽装結婚を解消し、本当の夫婦になることを宗司に提案しようとするが、妊娠が判明したその日に、宗司から離婚届を突きつけられる。 ▼杵島 宗司(きじま そうじ)  充希の夫。充希とは幼馴染で、同じ中高一貫校に通った同級生。  充希が妊娠したことを知らずに離婚届を突きつける。 ▼藤堂 幸恵(とうどう さちえ)  充希の担当産婦人科医で親友。  充希、宗司と同じ中高一貫校の同級生で剣道部の部長。 ▼篠原 彩寧(しのはら あやね)/大和田 彩寧  充希の異母姉妹の妹。  中高一貫校の先輩である宗司が好きで、執着している。 ▼大和田 毅(おおわだ つよし)  充希の父。  大和田グループの社長。 ▼篠原 真紗代(しのはら まさよ)/大和田 真紗代  彩寧の母。大和田 毅の元妻。  自らの浮気が原因で大和田家を去る。 ▼忽那 碧(くつな みどり)  充希の産みの母。充希の父親の大和田 毅とは相思相愛。  総合病院の救命救急士。 ▼種村 崚佑(たねむら ゆうすけ)  幸恵の医大時代の同級生で、産婦人科医。  面倒見が良く、何かにつけて充希を気にかける。

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